2026.09.08 ZEBRAS
「関心」を「実践」に変える入り口を。ローカルゼブラツアーが本格始動しました
Zebras and Companyは、NEWLOCALと共同で企画・運営する「ローカルゼブラツアー」を募集型企画旅行として本格始動します。
ローカルゼブラツアーは、地域課題を事業で解決するの経営者とともに歩き、食卓を囲み、対話する2泊3日の体感型プログラムです。相利共生・持続性・地域と事業の両立というローカルゼブラの理念に基づき、ローカルtoローカル人や知識の交流と経済循環をつくることを目指しています。
この記事では、ツアーの全体像と、これまでに実施した各地域のツアーレポートをご紹介します。
「関心」を「実践」に変える、次の入り口
地域の課題は、もはや一部の地域だけの話ではありません。2024年4月に発表された人口戦略会議の分析では、全国の4割超にあたる744自治体が、2050年までに若年女性人口が半減する「消滅可能性自治体」とされました。全国の空き家は900万戸・空き家率13.8%と過去最多を更新し、中小企業の後継者不在率は51.2%。地域の暮らしと経済を支えてきた事業の担い手が、急速に失われつつあります。
一方で、担い手の芽は都市に眠っています。特定の地域を繰り返し訪れ関わる「関係人口」は、全国で約1,827万人、18歳以上の2割弱にのぼると推計されています。2024年には中小企業庁も「地域課題解決事業推進に向けた基本指針」において、地域課題をビジネスで解決する「ローカル・ゼブラ企業」の創出・育成を政策として掲げました。
足りないのは、地域を変えたいと願う人が、その関心や課題意識を「自分ごとの実践」に変えるための入り口です。地域の内側で次の一手を模索する人も、都市に住みながら地域に関心を寄せる人も、社会性と経済性の両立を実際に成し遂げている経営者の哲学や意思決定の現場に触れ、「自分は何をするか」という実働イメージを持ち帰れる機会は、ほとんど存在しません。従来の視察ツアーの多くは「見学」にとどまり、参加者自身が次の一歩を踏み出すための設計になっていないのです。
ローカルゼブラツアーの目的は、参加者一人ひとりが地域で挑戦するための実働イメージを持ち帰り、共に踏み出す仲間との共通言語を育てることです。課題の現場を見に行くのではなく、課題を事業で解いている実践者に会いに行く。対話を通じて自分の問いと役割を言語化し、同じ問いを持つ仲間とのつながりを地域を越えて広げていくこと。それがこのツアーの存在理由です。
ローカルゼブラツアーの3つの特徴
1|地域の看板プレイヤーが、語り手として参加する
石見銀山で「生活観光」を実践する松場忠氏(株式会社石見銀山群言堂グループ)、福島・浜通りでゼロからのまちづくりに挑む高橋大就氏(一般社団法人NoMAラボ)、鹿児島で食と教育の地域エコシステムを育てる古川理沙氏(株式会社そらのまち)。各地域で事業を営む経営者・実践者本人が、事業の哲学から実務、そして苦悩までを自らの言葉で語ります。まち歩きも、宿泊も、食事も、そのすべてが対話の場です。

2|「見学」ではなく「問い」を持ち込み、翌日からの行動を持ち帰る
参加者は、自らの問いを持って参加します。旅前のオンライン顔合わせから最終日の振り返りまで対話を重ね、自分の実践への示唆を言語化して持ち帰ります。
3|ツアー後も続くつながり
参加者・受け入れ地域・運営をつなぐコミュニティを運営しています。ツアーが終わったあとも地域を訪ね合い、学び合う関係が続いていきます。
3つの地域の紹介と募集日程
| 開催地 | 日程 | テーマ | ホスト |
|---|---|---|---|
| 島根(石見銀山・大森町/温泉津) | 2026年9月24日(木)〜26日(土) | 生活観光と地域一体型経営(空き家再生・生活観光) | 松場忠氏(石見銀山 群言堂)ほか |
| 福島(浜通り) | 2026年11月14日(土)〜16日(月) | ゼロからのまちづくり・官民連携(震災復興) | 高橋大就氏(NoMAラボ)ほか |
| 鹿児島(霧島・姶良・鹿児島市) | 2026年12月4日(金)〜6日(日) | 食・教育と地域エコシステム(事業承継・担い手育成) | 古川理沙氏(そらのまち)ほか |

島根|石見銀山・大森町/温泉津
「判断軸は、文化51%、経済49%。迷った時は、最後の1%で文化を選びます」。世界遺産登録がもたらしたオーバーツーリズムのなかで、江戸期から400年続く町をどう次の世代へ渡すのか。企業が地域と一体になって進める大森町のまちづくりと、移住してきた起業家が空き家を一軒ずつ開いてきた温泉津のまちづくり。同じく文化を大切にしながらも対照的な二つのアプローチを、ひとつの旅で見ることができます。

▶ 【石見銀山編】よそ者からローカルゼブラなプレイヤーへ。当事者として「地域で事業をつくる」を学ぶ3日間
福島|浜通り
震災から15年。国家プロジェクトの巨大な資本と、住民ひとりひとりのボトムアップの実践が同居する場所です。「一度すべてを失ったからこそ、失うものはないという境地で仕事に向き合っている」。復興の現場で、官と民はどのように噛み合っているのか。参加した訪問看護チーム3名に何が起きたのかは、後編に記録されています。

▶ 前編:日本一のフロンティアへ。震災から15年の浜通りで見た、未来をつくる意志
▶ 後編:意思決定を持ち帰る旅。ローカルゼブラツアーがもたらした変容とは
鹿児島|霧島・姶良・鹿児島市
シャッター街だった商店街に保育園ができ、子どもの送り迎えが人の流れを生み、店が開きはじめた。食と教育を起点に、農業・商店街・地域コミュニティをつなぎ直してきた10年の実践です。判断基準は「それは自然か、それは顔が見えるか、それは楽しいか」。参加者が持ち帰ったのは、答えではなく問いでした。

▶ 【鹿児島編】小さく、丁寧に、信頼を積み重ねることが最短距離。鹿児島で見た、10年の実践と地域エコシステムの作り方

開催概要・お申し込み
募集中のツアー(2026/9/9時点)
・島根|石見銀山・大森町/温泉津 2026年9月24日(木)〜26日(土)
・福島|浜通り 2026年11月14日(土)〜16日(月)
・鹿児島|霧島・姶良・鹿児島市 2026年12月4日(金)〜6日(日)
参加費 165,000円(税込) ※現地までの交通費は別途ご負担いただきます
定員 各回15〜16名
対象 地域で事業をはじめたい方、次の一手を模索している経営者、地域に関心を寄せるすべての方。法人・複数名でのご参加も歓迎です。
PROFILE
ゼブラ編集部
「ゼブラ経営の体系化」を目指し、国内外、様々なセクターに関する情報を、一緒に考えやすい形に編集し、発信します。