2024.07.18 ZEBRAS 研究者/専門家から見たゼブラ
幸福学の第一人者 前野隆司教授と語るゼブラ企業が導くウェルビーイングな社会のつくり方とは

Zebras and Company(以下、Z&C)は、社会性と経済性を両立させるゼブラ企業の在り方についての理論化を進めています。その一環として、さまざまな領域の専門家を招き、ゼブラ企業について語り合うコラムを連載しています。
第4回目にお話を伺ったのは、武蔵野大学ウェルビーイング学部学部長および慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授で、日本における幸福学の第一人者、前野隆司さんです。
経済性と社会性の両立を目指す“ゼブラ”と、個人や社会のよい状態を意味する“ウェルビーイング”。同じ未来を見据えた2つのコンセプトが繋がるとき、どのような社会ビジョンが描かれるのでしょうか。
本当に良い世の中づくりを芽吹かせた、両者のムーブメントの更なる進展に向けて、どのように事業と人を育ててゆくべきか。前野さんとZ&C共同代表 阿座上陽平さんとの対話から、これからの時代における本当の幸せに迫ります。
インタビュアー:阿座上陽平、相澤なつみ、松本凱斗
【プロフィール】
前野隆司(まえの・たかし)
2024年に武蔵野大学にてウェルビーイング学部を創設、学部長に就任。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科教授。キヤノン(株)、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、慶應義塾大学理工学部教授、ハーバード大学客員教授等を経て現職。研究領域は人間社会システムデザイン、認知心理学、脳科学、教育学、幸福学、哲学、倫理学など。著書に『脳はなぜ「心」を作ったのか』(筑摩書房)、『幸せのメカニズム-実践・幸福学入門』(講談社)、『ウェルビーイング』(日経文庫)、『ディストピア禍の新・幸福論』(プレジデント社)など多数。
カッコよくて売れる事業を、みんなが真似すれば社会は良くなる。クリエイティブで加速する、ゼブラアプローチの普及メカニズム
前野隆司教授(以下敬称略):まずは阿座上さん達が、どのようにしてゼブラのアプローチをここまで広げてきたのか、その成長ストーリーを聞かせてください。
阿座上:僕は元々、大学から経営学やマーケティングを学んでいて。ドラッカーもコトラーも、社会に良いことと事業は繋がっていると考えていて、利益と社会的価値は両輪で回すものだと捉えていました。
そんな中で、2018年までいたスタートアップで事業開発やブランディングに関わっていたら、その事業が色々なところに真似されたんですね。そこから、カッコよくて売れる事業を、みんなが真似するって面白いと気づきました。売れれば売れるほど社会が良くなる事業を真似してもらえたら、僕1人以上のレバレッジが効いて、社会の改善が無限に広がる可能性がある。そんな仕組みが作れたら日本や世界が良くなるし、そういった会社に関わりたいなと思いました。
あとは、株主が変わると経営の方向性が結構変わるという経験をしたので、じゃあ僕みたいな人が投資家として関わったら面白そうだなと思いました。投資家と経営者が同じ世界を見ていて、経営者と従業員も同じ考え方を持っていて、従業員と社会が繋がって世界がよくなるような事業を、投資家の立場から実現できるはずだと考えました。
前野:阿座上さんはいい人ですね。ウェルビーイングの研究から言えば、ウェルビーイングな人は利他的で視野が広くて、チャレンジ精神がある。要するに、幸せな人はいいことをする人なんです。
いい人がいいことをする製品やサービスを増やせば、理論的には社会全体が良い方向に変わっていくはずだと思って、その研究をしているんですが、私はビジネスマンじゃないのでこれがなかなか広まらない。どうすればいいのかなと思っていたところでした。
阿座上:私たちも、ゼブラ会社のアプローチが真似される方法をいつも模索しています。色々取り組んでいる中でも、一つ大きな比重を占めるのがクリエイティブですね。
例えば“セオリーオブチェンジ”。一般的なインパクト投資には、投資先から見た事業KPIを定めると思います。それの社会的インパクト版、社会性を組み込んだ事業戦略のことをセオリーオブチェンジと言っていて、このようにイラストにわかりやすくまとめています。

こうやって社会課題解決のアプローチをわかりやすく図式化するのが、僕がゼブラを立ち上げる時に最初に取った手法なんですけど、インパクト業界でも結構評判をいただいています。ゼブラみたいな考え方でやりたいなって感覚が、文字だけでなく色んなイラストで表現できているのは、真似される要素の一つなのかなと思います。
前野:なんか見ているだけでワクワクしますね。階段を上がっていく感じがすごく期待感を持たせますし、一番上に“優しく健やかで楽しい社会”って書いてあるのがとてもいい。確かに参考にしたくなる気持ちがわかります。
顧客満足に社会善を重ねる、ゼブラ型ビジネスの成功モデル
阿座上:あともう1つ、ゼブラ企業の要点を示す事例として、北海道の放牧場でお菓子作りの事業をやっています。というのも、世界の排出CO2の10%~20%くらいが酪農だと言われていて、このままだと牛乳を自由に作り続けられないかもしれない。だからこそ、自分たちが使う分くらいはCO2をオフセットできるようなビジネスをやっています。
だからこの事業は、いいモノづくりの仕組みを作っている。でも、この仕組みをウリにしてお客さんに買ってもらうのって難しいんです。なので、やるべきことは美味しいお菓子をただ作ること。美味しいお菓子を売ることで、気づいたらここに参加しているような仕組みを作ったら、多くの人が巻き込まれるんじゃないかと思って、コミュニケーションの仕方を変えたんです。
前野:社会に優しい、いいことをしていますと宣伝するよりも、美味しいお菓子ですと伝える方がいいんですか?
阿座上:結局は、社会にいいことをしているという長所が、いわゆる三大欲求に勝てないんです。お金をかける理由にならない。
前野:なるほど。だから、まずは相手のお腹をいっぱいにしてあげる、つまり顧客の欲求を満たす。そうすると心に余裕が出てきて、やっぱりいいことしたいという思いが後から出てくるということですか。
阿座上:そうですね。商品を買うときの本質的な機能、例えばお菓子で言うと美味しいとか食べたいとか、その価値が伝わらないまま社会にいいと伝えたところで、やっぱり競争で負けてしまう。
一方で、せっかく同じ100円の水を買うなら、なんかいいことしたいという思いは多くの人が持っている。なので、まずは買われるものとしての機能で勝って、もしくは他と差がつかない状態で、差別化要因として社会性を伝えていくべきだと思います。
前野:確かにですね。僕は利他的なビジネスがいいと思っているんですけど、利他を中心にしすぎると失敗するんです。善意って意外と儚くて、善意だけで回るビジネスモデルはどこかで人が離れてしまう。
それよりも、マズローで言う安全欲求・生理的欲求のような低次の欲求をガチっと満たしつつ、その先で自己実現とか利他といったところを満たす。本来の購買欲求を中心にしながら、利他がそれを支えるみたいなモデルの方がうまくいくんです。
幸福学では、ヘドニアとユーダイモニアという2種類の幸せがあります。目の前のことに満足する、快楽的な幸せがヘドニア。長期的な目線で、人生の意味を持ちながらいい人として生きる幸せがユーダイモニアです。僕はユーダイモニアが好きなんですけど、それだけをストイックに追求できる人は世の中には少ない。研究結果でも、へドニアだけの人は幸福度が高くないけれど、実はヘドニアとユーダイモニアの両方に取り組んでいる人が1番幸せなんですよね。
従来型のビジネスモデルっていうのは、ヘドニア的に短期的な利益を目指す傾向が強い。対してゼブラ型のビジネスモデルでは、サステナブルでユーダイモニアな視点が入っていて、しかも、ちゃんと現実的な顧客のニーズにも応えている。
僕の中では従来型のビジネスとウェルビーイングなビジネスが分離していたんですが、ゼブラ型のように、ヘドニアも大事にした上でユーダイモニアも重ねていくのが一番いいですね。
“本当にいいもの”を残すウェルビーイングな価値観が、全ての産業をゼブラ化する
前野:お伺いしたいこととして、そうは言っても利益を追求する従来型のビジネスモデルって競争力が強いと思うんですよ。でも、ユーダイモニア側に勝ってほしい。だから、いつの日か利益だけを目指すよりも、長期的な社会性と利益とを重ねた方が上手くいくようになってほしいと思っているんですが、そこまでいけそうですかね。
阿座上:どうでしょうね。ただ、ヒントをくれたのは京都にある茶筒の老舗である開花堂の、6代目跡継ぎの八木さんとお話したときです。3代ほど前の時代では、プラスチックの普及率も低く、缶の需要が大きかった。その中で、機械化を進めて安く売る道を選ぶか、これまで通り一つ一つ手作りで、質にこだわる道を選ぶかを、当時の経営者はとても悩んだらしいんです。ただ、開花堂の茶筒は茶室でお茶を嗜むような方々が使っていたので、やはり丁寧に質にこだわるという選択をしました。結果的には、開花堂の茶筒は今でも同じ家で大切に使われている。一方で安価な缶は捨てられて、その会社はもう潰れている。
短期で見ると判断が難しいんですけど、やっぱり長期的に見ると、商品そのものの価値がしっかり伝わっていれば、買ってくれた人は長く使ってくれる。無理な経営をしないで、今いる人たちが今ある形での幸せを伸ばしていければ、こっちの方が長く残るんじゃないかと思います。
前野:僕の教え子も、赤坂で洋服屋をやっていて。彼は、本当にいいものを提供したい、本当にいいものだけで作ったシャツに需要があるんじゃないかと考えたそうです。Tシャツ1枚に2万円するんですけど、ものすごく肌触りがいいし、いい農家さんから買った綿花をちゃんとした工場で縫製していて、いいことだけで出来ている。今は伊勢丹とかにも入っていて、本当にいいものにはやっぱりファンが付くんだなと思います。
彼が言っていたのは、フランスとかイタリアのブランドはまず徹底的にいいものを作る。先にブランドを立ち上げてから、もう少し手頃な商品も作る。そうすると、いいものを残しつつ生産量を上げていくことが可能になる。日本は高価か安価かの二者択一が多いけれど、僕はこの戦略をもっとやるべきだと考えています。本当に日本のいいものを残すためにこそ、廉価品と高級品を両立させるという文化が必要ではないでしょうか。
阿座上:一緒ですね。本当にそうだと思います。
前野:ということは、ちゃんと長期的でウェルビーイングな視点をみんなが持っていれば、全ての業種で、本当にいいものが残るビジネスモデルが可能なはずなんです。そう考えると、ちょっと捉え方やプロモーションを変えるだけで、我々はゼブラ企業ですと言えるような会社も多いんでしょうね。
阿座上:すごく多いと思いますね。長く続いている会社の経営者の方と話すほど、いいね、ウチもゼブラ企業だねと言ってくださる人が多い。どの産業でも、ゼブラな事業やイノベーションに取り組むことに意味があると思います。
前野:そうですね。いいことをしている日本企業は数多いので、クリエイティブの力も使ってもっと自分たちの社会性を表現してほしい。ゼブラを当たり前のように掲げる企業が増えてほしいと思います。
利他の心と現場力。ゼブラ人材が持つべき、柔らかいリーダーシップの育て方
松本:続けて、ゼブラ企業を支える“人”の話に入っていければと思います。そもそもゼブラ企業の経営者とは、どういった方々なのでしょうか。
前野:皆さんいい人なんじゃないでしょうか。
阿座上:みんないい人ですね。経済性と社会性を両立するのって、変数が多くて本当に難しいんですよ。だから、元々経営や事業を成功させてきた人が社会性のある事業にチャレンジしたり、行政やソーシャルセクターの人が自身の関係資本を活かして事業作りに入ってくるケースが多いです。どちらも、根本にはいい社会を作りたいとか、何かを守りたいという気持ちをずっと持っていた、意志のある人がゼブラ経営者になっていますね。
前野:では、ゼブラ経営者の方々は自己犠牲的に苦しみながらというよりは、比較的楽しみながら事業に取り組めていそうですね。
阿座上:僕はそうなんですけど、みんながそうかはわからない。でも、そうであってほしいなと思います。少なくとも事業が軌道に乗るまでは大変だと思うんですけど、その先のフェーズまで抜けた人は楽しめているのではないでしょうか。
前野:幸せの研究者という立場から見ると、やっぱり利他的な人が主役なんですよ。利己的な活躍を目指している人よりも、ゼブラ経営者の方が、ドーパミンだけでなくセロトニンとオキシトシンといった色んな幸せホルモンがバランスよく出ていて、健全な幸せ感のはずだと思います。
阿座上:そうだと思います。事業を進めるほど周りの人からありがとうと言ってもらえるので、心の報酬はとても多いですね。

阿座上:今後、社会に対する思いを持った若者が増えないと、ゼブラな社会を拡大していく上でのボトルネックになると思っていて。そういった人々をどうやって集めて、どうやって育てていくべきだと思いますか。
前野:僕も聞きたいくらい笑。でも、増えてきたと思いますよ。僕が幸せの研究を始めた16年前は、怪しい研究だねって言われていました。今は、ウェルビーイングな社会づくりに賛同しますっていう人が、企業や研究者の中でも増えている。今の世の中はいいことも悪いことも増えている時代なので、我々それぞれが、いいことを伸ばしていくしかないと考えています。
武蔵野大学で、世界初のウェルビーイング学部を始めたんですよ。本当にウェルビーイングな世界を作りたい、志を持ったピュアな子たちが集まってくれています。そうしたら、定員80名予定のところに1,200人の応募があったり、卒業後の進路についても様々な企業から合わせて500人分以上の求人があった。彼ら全員が惚れ惚れするような人に育つかはこれからの頑張り次第ですが、このピュアな子たちを思いっきり育てられれば、4年後には社会に必要な人になってくれると思います。
阿座上:それはすごいですね。日本人は目立たずにいいことをするような傾向がありますけど、いいこともやるし儲かっているゼブラ企業がもう少し目立って、ロールモデルになるといい。その力をつけるためにウェルビーイング学部に行こう、といった流れが生まれるといいですね。
松本:今後、ウェルビーイング学部の学生を始めとする志のある若者がゼブラ企業に入ってくるとしたら、どのような力や経験を持ってきてほしいですか。
阿座上:そうですね。“社会のために”生きるのって、めっちゃ大変なんですよ。元々売れづらいものを商品化していることが多いので、地元の方々とのコミュニケーション力とか、交渉の粘り強さとか、ブランディング力とか。思いだけで事業を動かせるようになるには、まだ時間がかかります。
なので、総じて“現場力”を持ってくれているといいかなと思います。学生時代に何らかのプロジェクトを推進してきた経験があるとか、リーダーシップがあるとか。事業の中である程度使える素養を鍛えてくれているとありがたいです。
前野:武蔵野大学の学生たちも、3年生になるとイノベーションプロジェクトをやるんです。様々な企業や海外に行き、社会課題やその現場の人たちに触れて、自分だけのプロジェクトを企画してもらう。阿座上さんの言う通り、ちゃんと社会での実践力を磨いて、ウェルビーイングを考慮した事業を作れる力を養ってもらおうとしています。
加えて、他の学部と違って生成AIも積極的に使うよう呼び掛けています。デザイン思考やシステム思考、クリエイティブなど色んなツールをうまく使いこなして、社会に負けない面白いアイデアを出していく人に育てたいです。
阿座上:まさにゼブラ的な人材ですね。楽しみにしています。
日本人らしいイノベーションが導く、ゼブラでウェルビーイングな未来の創り方
相澤:例えば、私たちのような一般企業に勤める社会人でも、ボトムアップ的にできるゼブラな取り組みもあるのでしょうか。
阿座上:2つほどやり方があるかなと思います。まず日本全体を見ると、都市圏の人口減少や地域インフラの衰弱、気候変動などの様々なダウントレンドの中に我々はいます。このような社会課題を対象に、何か解決の糸口になるような新規事業を立ち上げていくということ。もう一つは、社員1人1人が部活のような形で、その企業の文化に根差したゼブラ的なムーブメントを社内で創り出していくこと。このように何らかの形で取り組める気がしますね。
前野:できると思いますよ。利他的なビジネスは未成熟だとはいえ、いいものを社会課題解決しながら売るというアプローチは市場に受け入れられやすくなっています。自社の理念に立ち返るような事業やプロモーションを提案できれば、みんなに喜ばれますもんね。
ポーラの幸せ研究所などはその代表です。社内で手を挙げた30人ほどが、働く幸せ、製品の製造や販売を通じた幸せなど色んなテーマについてアイデアを出し合っています。ウェルビーイングと利益の掛け合わせですね。彼女らの凄いところは、その取り組みに社長が参加している。社長と一般社員が会社の縮図のように一緒になって、いいことをしようという話し合いをちゃんとしています。
自分はそんな企画部とかじゃないし、関係ないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。けれど、創造性を発揮すれば、全ての人の仕事に鮮やかな、ゼブラ的で色んなソリューションの可能性はあると思います。それを、Z&Cの提示するツールやフレームを使いこなすだけで出来るというのは、すごい希望です。
阿座上:世の中の様々な変化やトレンドに合わせるのも大事ですが、結局は人間としてどうあるかという哲学の方が重要かなと思います。同じような価値観や信念を持って行動できる人たちが今、社会全体でどんどん繋がっていっているように感じますね。

松本:そういった集団的で協調的な社会づくりというのは、我々日本人の得意分野のように聞こえます。世界から見て、日本のゼブラ企業にはどんな特徴や良さがあるのでしょうか。
阿座上:世界的なムーブメントで言うと、 ゼブラは30の国や地域に広がっています。その中で、1番共感性が高いのが日本でした。似たような動きをしているのは、工業系かつ老舗の会社が多く、自然との関わりが深いドイツです。だから、社会的な感度や共感性が高いと、ゼブラの価値観が浸透しやすいんです。
そうすると、我々から見えていたゼブラの概念は、非常に日本的だった。逆に言えば、もっと日本的な経営を抽象化して、ワールドワイドに広げていくことができれば、フィードバックを得てゼブラ経営が更に進化していくことができます。みんながZ&Cのツールを応用しながら、各所でゼブラな変化が起きてくれれば嬉しいです。
前野:確かに、ゼブラは集団主義的な日本に向いているので、必ず広がるはずです。日本は発信が下手だけど、浮世絵とか建築とか、日本人が思っているよりもイノベーティブで世界に影響を与えているんです。そろそろまた日本初のイノベーションが来てもいい。
欧米のウェルビーイング研究は個人のウェルビーイングに注目する傾向が強いけれど、日本の研究者は集団で調和的なウェルビーイングを意識している人が多い。仏教や神道の系譜から、みんなが幸せじゃなきゃ幸せじゃないよね、といった文化を持っています。だから、日本人が力を合わせれば、みんなが幸せになる社会を作れるはずです。
本来のウェルビーイング経営とは、自分達もお客様も世の中も、全部を幸せにする会社をつくることです。それって、ゼブラ企業そのものですよね。
だからこそ、ゼブラ型のビジネスモデル、ウェルビーイングな社会づくりをもっと世に広めていくのが大事です。これからの時代の当たり前を、一緒に作っていきましょう。
執筆者:松本凱斗
慶應義塾大学 前野研究室 博士三年で、“未練と立ち直り”の研究者。前職はコンサルティングファーム。「経済性と社会課題解決の両立」を担うゼブラ企業の、ウェルビーイングな価値創出の周知に向けて、コラム執筆を担当。

PROFILE
ゼブラ編集部
「ゼブラ経営の体系化」を目指し、国内外、様々なセクターに関する情報を、一緒に考えやすい形に編集し、発信します。